子育ての仲間を目指して

 エミちゃんのお母さんは、いつもお仕事が忙しそうでした。
「エミちゃん今日、公園で思いっきり鬼ごっこしてましたよ。私もすごく楽しかったです」
 お母さんに学童でのエミちゃんの話をすると、すこし笑ってくれます。
 本当は「お茶でも飲んで、少しゆっくりしていきますか?」と言いたいところですが、お家に帰って、ご飯の準備をして、エミちゃんを寝かせて・・・夜も忙しいのに、あまり引き止めるのも申し訳ないと思い、せめてできるだけ、学童でエミちゃんが楽しそうにすごしたことをお知らせできるように心がけました。
 エミちゃん、6年生の3月。卒所式の場で、お母さんは話をしてくれました。
「私は仕事が忙しくて、なかなかエミとゆっくり話をする時間もとれませんでした。だけど、心配はしていませんでした。指導員の皆さんがいつも学童での様子を教えてくれていたからです。エミが楽しくすごせているのを聞くと、私も少しだけ元気になれました」
 私たちはそれを聞いて涙が出ました。少しでも子育てを一緒にしている仲間になれていたのなら、こんなに嬉しいことはありません。
 だから私たちはこれからも、お迎えに見えた保護者の方に、できる限り、少しずつではありますが、子どもたちの姿を伝え続けたいと思っています。

このブログの人気の投稿

行きたくない気持ちにも寄り添って

「ねえ、きいてよ!」